南海トラフ地震などの大規模災害時に混乱が予想される避難所の開設や運営でリーダーとなる人材を育てようと、愛媛県は23日、砥部町宮内の町文化会館で自主防災組織の役員や防災士らを対象に研修を開いた。
 県が2015~17年度に行う事業で、23日は東温、砥部、久万高原の1市2町の77人が参加した。
 研修では、静岡県が開発した避難所運営ゲーム「HUG(ハグ)」を活用。参加者は、避難所を模した大きな紙に避難者や物資を示すカードを振り分け、状況を疑似体験。停電・断水した学校の教室を使用すると想定して「総理大臣訪問」「物資到着」など次々起こる出来事に対処した。
 女性・子どもの安全や避難者のプライバシー確保、衛生管理、障害者対応といった点にも知恵を絞り、運営の課題を洗い出した。
 研修は9月に西条市と松山市、10月に鬼北町と今治市、11月に宇和島市でも実施する。